痛む歯はどこ?痛い歯を錯覚する歯痛錯誤
こんにちは、大和市鶴間駅西口すぐの歯医者、石塚歯科医院 院長・石塚です。今回は歯痛錯誤について取り上げます。
痛む歯はどこ?痛む歯を錯覚する歯痛錯誤
歯が痛むけど、どの歯か正確にわからず「この辺りの歯が痛む」という感覚を感じた方はいらっしゃいませんか?
実は、医院ではこのような現象はよく起こります。
そこで、今回は歯痛錯誤について解説します。
今回の記事はこんな方にお勧めです
- どの歯が痛むか具体的にわからない方
- ご自身が痛みを感じる歯と違う歯を治療すると歯科医師に言われた方
今回の記事を読むとわかること
- 歯痛錯誤とは?
- 歯痛錯誤が起こるメカニズム
- 画像診断の重要性
歯痛錯誤とは?
歯痛錯誤とは、痛みの原因になっている部位と異なる場所で痛みを感じる症状のことです。実際に診療を行っていると、歯痛錯誤は高い頻度で見受けられます。典型的な2つの事例をご紹介します。
事例1:どの歯が痛むのか正確にわからない
「どの歯が痛みますか?」と伺うと、「奥歯のあたり」や「このあたりの歯」といったお答えで、痛む歯が限局されないことがあります。
事例2:患者さんが痛むという歯と痛みの原因歯が異なる
「歯が痛い」という主訴の患者さんを治療する際、原因歯の特定は慎重に行わなければいけません。しかし、痛みの原因歯は「患者さんの感じる痛む歯」の近接歯だったということがしばしば起こります。
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歯痛錯誤はなぜ起こる?
歯髄錯誤が発生するメカニズムは未だはっきりとしていません。一説には、歯髄に達する刺激(痛み)が信号となり脳に伝達され、脳ではその痛みの信号がどこから発生したのか正確に判別できず、誤って認識するのではないかと言われています。
奥歯の方が感覚のずれが生じやすい
以下の論文では、前歯部より奥歯の方が歯髄感覚の識別が悪くなると述べています。
歯髄感覚の識別能は中切歯が最もよく、 後方歯ほど悪いことが示された。また、誤答する歯は側切歯を除いていずれの歯種においても近心隣接歯に多くみられた。
治療を行う双方向の心理
歯痛錯誤は、患者さんサイド、歯科医師サイドからも治療を難しくさせます。
患者さんの立場から
痛みを感じる歯と違う歯を治療すると言われたら、「本当にその歯で合っているだろうか?」「治療する歯を間違っていないだろうか?」と疑ってしまいますよね。そのお気持ち、よくわかります。
歯科医師の立場から
歯科医師はまず患者さんの主訴を伺い、症状から原因と原因歯を推測します。しかし、主訴だけを頼りに治療を始めてしまうと、原因歯と異なる歯牙を傷つけてしまう危険があります。
歯痛錯誤の可能性を常に念頭に置いていなければいけません。
根拠ある治療方針をお伝えする
治療は患者さんの同意のもと進められます。患者さんが痛みを感じる歯と別の歯を治療する、とお伝えする際は、患者さんがご納得できる根拠をご説明する必要があります。
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主訴+画像確認して診断
主訴は症状を分析し原因を探る上でとても重要です。しかし、主訴だけで診断を下すのは危険です。
当院では、お口の中の画像を撮影し、科学的な診査を踏まえて診断を行います。
正確な診断と適切な治療を行うために、お口の中の画像を確認することは必要と考えていますので、どうぞご理解下さい。
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歯痛錯誤からみる画像データ裏付けの重要性
「痛み」は多くのことを教えてくれますが、それ”だけ”に頼るのは危険です。科学的・客観的なデータの裏付けを行い、総合的な診断をする必要があります。
当院では、患者さんの問診と画像データを確認、診断を行い、治療方針を患者さんにお伝えしています。
当院では問診と画像診断で治療計画を立てています。鶴間・大和市・大和市近隣で歯の痛みでお困りの方は是非石塚歯科医院へご相談下さい。
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