歯がしみる!その症状歯医者に診てもらった方がいいの?
こんにちは、大和市鶴間駅西口すぐの歯医者、石塚歯科医院 院長・石塚です。今回は歯がしみる症状について取り上げます。
歯がしみる!その症状歯医者に診てもらった方がいいの?
水温が下がってくると、歯磨き後のうがいをするときに「ズキッ」「キリッ」と痛むことがありますよね。
数日間で症状が治まるようなら特に心配することもないかもしれませんが、数週間続くようなら一度歯科医師に相談してみた方がいいかもしれません。
そこで今回は歯がしみる症状について解説します。
今回の記事はこんな方にお勧めです
- 冷たい又は温かい飲食物を口に含むと歯がしみる方
- 歯ブラシがあたった時やうがいをする時に歯がしみる方
- 歯がしみる症状が続いてご自身で経過を観察している途中の方
今回の記事でわかること
- 歯がしみる仕組み
- 歯がしみる原因
- 歯がしみる時に疑われる疾患
「歯がしみる」はなぜ起こる?
歯はイラストのような構造をしています。
歯(歯冠)はエナメル質という非常に硬い組織で覆われていて、象牙質や歯の神経(歯髄)を守っています。
歯がしみる理由① エナメル質がすり減る
エナメル質が飲食物、歯ぎしり・くいしばりや歯ブラシの加圧等によって削れてしまうことがあります。そうすると、刺激が象牙質に伝わり、象牙質内の象牙細管から歯髄を通って神経末端から三叉神経を介在して脳へと伝わり症状として現れます。
歯がしみる理由② 歯肉の退縮
歯周病で歯肉が退縮するとセメント質で覆われてる歯根が剝きだしになり直接象牙質に刺激が伝わります。
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「歯がしみる」の発生・伝達のしくみ
硬い組織で覆われた歯がなぜしみるのでしょうか?ここでは歯の刺激の伝達経路について解説します
- STEP 1 刺激の発生
- 何等かの刺激が発生し、それが情報として歯髄に伝わる
- STEP 2 情報の伝達
- 情報が歯髄から脳に伝達される
- STEP 3 刺激の認知
- 神経伝達経路から、情報が脳に認知される
痛みは危険回避のシステム
この情報伝達は瞬時に行われるため、口の中に冷たい物を含んだ時に、すぐにズキッという刺激として脳が認知するのです。
刺激の認知システムは私たちに刺激を素早く認知するよう警告し、体を守ったり、危険を回避するよう生きていくために非常に大切な機能です。この警告から、私たちは必要に応じた行動をとれるようになります。
しみるという刺激も痛みと同じシステムで認知される
「痛み」も「しみる」も同じシステムで脳に認知されます。刺激の強さが違うのです。
はっきりとした「強い痛み」を感じる場合は、緊急性がある何かが既に発生していると考えて間違いないだろうと歯科医師として判断します。しかし、「しみる」という刺激は「痛み」と比較すると弱く、治療の緊急性については判断を下すのがとても難しいのです。
歯がしみるという症状から疑われること
問診で患者さんの症状を伺って「歯がしみる」という訴えがある場合には、2つのことを疑います。
- 知覚過敏
- 虫歯
この2つと「歯がしみる」との関係について説明していきましょう。
知覚過敏
知覚過敏が原因で歯がしみる場合は、冷たい飲食物を口に含んだり、歯ブラシの先があったったりといった外的刺激が加わった時に、しみる感覚を感じることが多いです。
慢性的に続くことはまれで、一時的な症状として認識されます。
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虫歯
虫歯が原因で歯がしみる場合は、虫歯の原因となる細菌が食べ物の糖分を分解して酸を産生し徐々に歯のエナメル質や象牙質を溶かし、歯髄を刺激している状態にあると考えられています。
虫歯の進行に伴い、歯がしみる強さは段々と強くなり、次第にはっきり「痛み」として認知されます。
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治療を行う前に慎重に診断を行う必要があります
初期虫歯と知覚過敏は症状が似ているために早急に判断して治療を行うと必要のない部位を削ってしまうということにもなりかねません。そのようなことは避けるべきであると考えています。
科学的診査を元に診断を行います
当院では知覚過敏か虫歯かの最終的な判断はレントゲン写真を撮影し、その画像をもとに診断を行います。なぜなら、お口の中を目視で確認しただけでは虫歯の進行を正確に把握することはできないからです。
歯がしみるだけなのにレントゲン撮影も必要?
歯がしみるのは大ごとではないだろう、と患者さんのお気持ちも充分にわかります。レントゲンまで撮影する必要があるのかというご意見があるのも充分承知していますが、正確な診断を下すには必要なプロセスであるとご理解頂きたいと思います。
虫歯か知覚過敏かの自己診断は危険!
ご自身で少し様子をみて「知覚過敏だろう」と自己判断をしてしまうのは最も危険です。
その自己診断をもとに歯医者に行くのが遅れてしまうと、虫歯が進行してしまう危険があります。虫歯の治療が遅れてしまい、虫歯が歯髄まで達してしまうとズキズキとした激しい痛みを感じ、根管治療が必要になることもあります。
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ご自身での観察は大切
自己診断は危険と逆説的に聞こえてしまうかもしれませんが、ご自身で症状を把握するのはとても大切です。ご自身の感覚はご自身にしか分からないからです。
問診では主に以下のようなことをお尋ねします。
- 感じる刺激がどの程度か(しみる程度なのかズキズキ痛むのか)
- その刺激がどの位の期間続いているのか(短期間か長期間か)
- 外部刺激がトリガーになるか(冷たい・温かい飲食物を口に含んだ時に感じるかどうか)
このようなポイントをご自身で注意し、簡単なメモに残しておいて頂くと問診時の大事な資料となります。
知覚過敏の治療法
当院では下記のような知覚過敏の治療を行っております。一回から数回処置することがあります。
- 薬剤を塗付する方法(画像2)
- レーザーを照射する方法
- 咬合調整
ご自身で症状を観察し歯科医に相談をしましょう
歯がしみるという症状を「よくあることだろう」と軽視してしまうと虫歯がどんどん進行してしまうこともあります。知覚過敏か虫歯かを診断するには、レントゲン等を用いた画像診断を行う以外ありません。「最近歯がしみるのが続いている」、というご自身の感覚を見逃さず歯科医に相談しましょう。
当院では問診と科学的診断を元に慎重に診断を行うよう心がけています。鶴間・大和市・大和市近隣で歯がしみる症状で悩みの方は是非石塚歯科医院へご相談下さい。
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