小児の上唇小帯異常の症例


こんにちは、大和市鶴間駅西口すぐの歯医者、石塚歯科医院 院長・石塚です。今回は小児の上唇小帯異常の症例について取り上げます。
小児の上唇小帯異常の症例
乳児歯科健診で上唇小帯異常を指摘された、という保護者の方がいらっしゃいます。上唇小帯異常でお子さんに治療が必要なのか、どのような治療を行うか具体的にわからないかもしれません。
そこで、今回は上唇小帯異常の症例について解説します。

今回の記事はこんな方にお勧めです
- お子さんの前歯部の隙間が気になる保護者の方
- 歯科健診でお子さんが上唇小帯異常と指摘された保護者の方
今回の記事を読むとわかること
- 上唇小帯とは何か
- 上唇小帯の異常で発現する症状
- 上唇小帯異常の症例
上唇小帯とは?
上唇小帯とは上唇をめくった時に上の前歯の真ん中あたりにある「すじ」を指します。
通常は上の歯茎の途中まで上唇小帯がついています。

上唇小帯の異常
上唇小帯が上の歯茎の前歯部に届く位深く入り込んでいることがあります。これが上唇小帯の異常です。

上唇小帯の異常で誘引される症状
上唇小帯の異常では以下のような症状が誘因されます。
- 正中離開
- 発音障害
これらについて解説します。
正中離開
正中離開とは、前歯の間に大きな隙間がある「すきっ歯」と呼ばれる状態です。
上唇小帯が邪魔をして、歯の間にスペースができてしまいます。

発音障害
上唇の動きが制限されると発音に障害が出ることがあります。

上唇小帯異常の一般的な治療
一般的には上唇小帯を切除します。
上唇小帯切除術の方法
麻酔をした後、メス又はレーザーで小帯を切除します。処置時間は約15~20分程度です。
当院では現在、口腔外科をご紹介しています。
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上唇小帯切除の症例
当院で実施した上唇小帯を切除した症例をご紹介します。
患者さんの詳細

患者 | 小児 |
---|---|
主訴 | 前歯部の隙間 |
所見 | 患者は乳歯から永久歯へと生え変わっている期間。中切歯(前歯)は既に永久歯が萌出済で中切歯間に大きな空隙が認められた。また、上唇小帯が深く入っていた。 |
レントゲン検査
レントゲン検査を行いました。正中離開の場合、過剰埋伏歯(歯茎の中に過剰な歯が埋まっている)の可能性もあるからです。
レントゲン検査の結果、当患者さんには過剰埋伏歯は認められませんでした。

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診断
上唇小帯異常による正中離開と診断しました。
上唇小帯切除
保護者の方に上唇小帯の切除が必要であることをお伝えし、同意を得られたため、上唇小帯を切除しました。

上唇小帯切除後の経過
当症例では上唇小帯を切除後、自然に正中離開が閉じてきました。

上唇小帯切除後、自然に正中離開が改善しない場合もあります。
乳歯期の上唇小帯の異常
歯が生え変わる前の乳歯が生えている状態では、顎の成長途中であるため、すぐに処置を行わず経過を観察することが多いです。
上唇小帯異常の治療時期
上唇小帯の異常の治療は前歯部の永久歯が萌出した時期に行います。治療の適切なタイミングを逃さないように一度歯科医師に相談することをお勧めします。
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上唇小帯異常は歯科医師に相談
今回は上唇小帯の異常について解説しました。お子さんの歯磨きをしてあげる時など日常生活で保護者の方が気づきやすい異常です。
治療を施すタイミングが大切になりますので、気になる保護者の方は歯科医師に相談しましょう。

当院では幅広い歯科治療を行っています。鶴間・大和市・大和市近隣でお子さんの治療をご希望の方は是非石塚歯科医院へご相談下さい。
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